3月 102013
 
File Compression

ファイル・フォルダをまとめて、保存したいことはよくあると思います。バックアップとか、友達に渡すときとか。

そんなとき、ZIPにまとめることが一般的だとは思いますが、ファイルがほんの少し壊れただけでもファイルが開けなくなってしまったり一部のファイルが展開出来なくなってしまったりすることがあって、場合によってはデータが消失してしまう原因にもなりかねませんよね。

でも、ファイルの一部のデータが壊れてしまった場合にデータを復旧するためのリカバリレコードを付加出来るアーカイブ(+圧縮)形式を利用すれば、アーカイブ内の全てのファイルを取り出せることも少なくありません。

長くPCを使っている人は、このリカバリレコードに助けられた経験もあるのではないでしょうか? 私も何回かそんな経験があります。

そこで、今回はリカバリレコードを付加出来るアーカイブ(+圧縮)形式およびその形式でファイルを保存出来るアプリケーションをまとめたいと思います。

WinRARRAR

リカバリレコードが付与出来るアーカイブ形式としてはRARが最も有名でしょうね。アーカイブ作成の出来るアプリWinRARは有料にも関わらず、圧倒的な人気があります。(もしくは、ありました、かな?)

長年、開発・利用されてきただけあって、アプリの完成度も高いです。しかし、最近はインターネット回線の信頼性や速度、またデータ保存媒体の信頼性が高まったことで、リカバリレコードの必要性が減ったからでしょうか、以前よりは使われることが減ってきました。

とはいえ、この形式を展開(解凍)出来るアプリが大変多く圧縮率も比較的高いので、他人に渡すときには比較的便利かもしれません。リカバリレコードを利用したアーカイブの修復には有料(シェアウェア)の公式アプリが必要になりますが、一応試用期間もあるので、配布時にはそこまで気にしなくても良いかもしれませんね。もちろん、自分がライセンス価格に納得出来れば、という話になりますけど。

  • リカバリレコード付加率:1%~10%(コマンドライン版アプリの場合10%制限は無し)
  • 利用可能OS:Windows, Mac(command line only), Linux(command line only), FreeBSD(command line only)
  • 日本語対応:UI・ファイル名
  • ライセンス形態:シェアウェア (購入方法:2860円@ベクター or 銀行振り込み@公式日本語サイト

FreeArcFreeArc

FreeArcは比較的新しいアーカイブ形式で、高圧縮率かつ速度もそこそこ高速という特徴があります。この形式でファイルを配布している状況というのは見かけませんが、自分のデータ保存用に使うのであれば悪くないでしょう。

GUIの完成度はいまひとつですが、LZMAPPMdなどを利用しているだけあって、圧縮率に不満を持つことはなさそうです。ただし、マルチボリュームアーカイブ(一定の容量単位で分割)に対応していない点やアプリのGUIなど、発展途上という感じは否めません。

オープンソースライセンス(GPL V2)で配布されているため、将来的にも展開出来なくなる可能性は低く、開発も活発とは言えないものの、将来性はありそうですね。

  • リカバリレコード付加率:任意(パーセントまたは容量で指定可能)
  • 利用可能OS:Windows, Linux
  • 日本語対応:UI(但し未完成)・ファイル名
  • ライセンス:GPL V2(商用・非商用問わず自由に利用可)

DGCADGCA

DGCA日本の方が作成したアーカイブ形式およびアーカイバアプリです。圧縮率が高く、リカバリレコードの付加もRARと比べて柔軟です。

RARよりも後発であるため、様々な面で優れた形式ではあるのですが、欠点もいくつかあります。

この形式はかなりマイナーで、この形式でファイルを配布しても受け取った側にはファイルの展開方法が分からないことが多いでしょう。また、アプリもWindows版のみの提供のため、Mac・Linuxなどでは基本的にこの形式を扱うことが出来ません。今後のサポートに関しても、ソースコードの公開がなく、かつアプリの更新が2006年から止まっているため、将来ファイルを展開しようと思ったときに、既に展開方法が無くなっている可能性もあります

ということで、短期的な利用予定のみで、利用環境がWindows PCのみであることが明らかであれば、アプリの完成度も高いので利用してみるのも良いかと思います。

  • リカバリレコード付加率:1~9の9段階(=0.8%~100%)
  • 利用可能OS:Windows
  • 日本語対応:UI・ファイル名

過去に使われていた形式など

他にもリカバリレコードを付加出来るアーカイブ形式はありますが、もう過去のものとなり、既に利用しているユーザはごく少数というのが実情でしょう。

ACE

WinAceなどでサポートされる形式で、むかーしはWinRARの対抗馬とも言われていましたね。

アプリがアドウェア化したこともあって、完全に廃れてしまいました。更新も長らく(2008年より)されていません。

ARJ

ARJ32などでサポートされる形式です。昔からマイナーでしたが、今は滅多に知る人も居ないというレベルではないでしょうか。

2012年にも更新があったほか、オープンソース版のOpen-source ARJというものもあるので、ファイルを展開出来なくなる可能性は低いかもしれません。

ちなみに、このアプリケーションには基本的にGUI版は無く、公式にはコンソール版しか存在しないようです。

まとめ

  • 他人への配布用&ライセンス料金を払う準備がある → WinRAR
  • 自分で保存する用 or オープンソースがいい → FreeArc
  • 日本製がいい → DGCA

という感じですかね。

個人的にはFreeArcに期待しているので、FreeArcが広まってくれたらいいなーとは思っていますけど。

  One Response to “リカバリレコードを付加出来るアーカイブ(+圧縮)形式”

  1. FreeArcは公式サイトが消滅してますね
    DGCAは開発止まってるのでRARがいいのかな

    それとも、お好みのアーカイバ+ICE ECCやQuickPar(オープンソース)もありかもしれませんね。

えにーくえすちょんず? こめんつ?