WindowsからSSHでLinuxなどに接続したいときに利用するクライアントとしては、PuTTYとTera Termが有名ですね。日本語環境向けのPuTTY ごった煮版のユーザも多いと思います。Poderosaというタブインタフェースなどを搭載したSSHクライアントもありました(現在も公開中です)が、こちらは長い間(2007年より)更新が止まっていることもあって、あまりユーザは居ないかもしれません。
最近だと、GDI PuTTY・D2D/DW PuTTYなども公開されていて、綺麗なフォントレンダリングでSSH、ということも出来るようになりました。
このように、Windows向けSSHクライアントは増加してきましたが、オススメはRLoginです。そこで、今回はRLoginという高機能なターミナルソフト(フリーウェア)を紹介したいと思います。
RLoginとは?
RLoginは、SSH, telnet, rloginの各プロトコルに対応するWindows用のターミナルソフトで、個人利用・商用利用を問わず、自由に利用出来るそうです。ソースコードも公開されています。
私は実質的にSSHクライアントとして、このアプリを利用しています。telnetを使う機会は滅多にありませんし、rloginは人生で一度も使ったことがありません。
SSHクライアントとして見た場合、一通りの機能を揃えているだけでなく、PuTTYやTera Termに搭載されていない便利な機能も搭載しています。私が使用している範囲では安定性も非常に高いです。
RLoginの便利な機能
- タブ・画面分割による複数のターミナルの同時表示
- SFTPによるファイルのダウンロード・アップロード
RLoginでは、画面を分割したり、タブを利用したりすることで、複数のターミナルを同時に管理することが出来ます。PuTTYやTera Termの場合、SDIとして実装されていてタブ機能が無いので、この機能は大きなアドバンテージです。
また、RLoginではSFTPによるファイルの転送が可能です。
世間にSFTPクライアントは色々ありますが、ちょこっとファイルを今繋いでいるサーバからダウンロードしたいときなど、さくっと利用出来るRLoginのSFTP機能はすごく便利です。
ダウンロード&インストール
公式サイトでは、32bit, 32bit SSE2, 64bit, Windows 2000向けの4種類のビルドが公開されています。暗号化・復号化などはそこそこ計算量も多いので、SSE2を使うと速くなるということなんでしょうかね。
とりあえずよく分からなければ「実行プログラム(SSE2)」というのをダウンロードすれば大丈夫です。余程古いマシンなどでなければ、動くはずです。
zipファイルには実行ファイル(RLogin.exe)しか入っていないというシンプルさなので、適当に解凍して、適当なところに保存するだけです。インストーラが無いので、自分でファイルを展開してショートカットを作らないといけないのがちょっとだけ面倒ですね…
起動すると、接続先(のエントリー)を選択するウィンドウが表示されます。新規エントリの追加のほか、エントリの複製なども出来るので便利です。
分かりやすい設定画面
接続先毎に様々な設定ができます。以下に設定画面の各ページ。
サーバー設定画面では、接続先やプロトコルの設定が出来ます。公開鍵認証の設定も保存出来ます。なお、利用出来る秘密鍵はOpenSSH形式のもの(PuTTYのものとは異なる)です。
ポートフォワードだけの接続先も定義できます。
スクリプトも使えます。どういう時に使うと便利なんでしょう…?
フォントサイズを固定して、ウィンドウサイズに合わせて表示文字数を変えることも出来ます。
漢字コードエラー時に自動で変更するというオプションってすごいですよね。もっとも完全な自動認識が出来る訳では無いそうですけど…
ログも保存出来ます。ヒストリーもUnicodeだそうです。
Windowsクリップボードとの連携も出来ます。矩形選択によるコピーまでサポート!
SSH接続時には、ファイルのD&DでSCP転送する設定も選べます。
フォントや文字コード変換などをこれでもかというくらい細かく設定できます。
半透明や背景画像の設定も出来ます。
特殊キーのマップも細かく設定出来ます。
まとめ
RLoginは多機能で痒いところに手が届くSSHクライアントです。GUIもWindowsアプリらしいというか違和感が少なく、Tera TermやPuTTYから乗り換えると感動出来るかもしれません。ぜひお試しあれ。